クリスマスを振り返って(年長組)

幼稚園の生活

きり(年長組)クリスマスを振り返って

クリスマス礼拝当日。子ども達は喜びにあふれてクリスマスをお祝いし、クリスマスページェントをお捧げしました。高らかに歌い晴れやかな表情で演じる子ども達。その姿に至るまでに様々なドラマがありました。

 クリスマスページェントに向けた取り組みが始まった10月末。クリスマスに向けて準備を進めていこうと話をすると、待ってました!とばかりの子もいれば、「やらない」「当日は絶対休むから」という声を上げる子もいました。遊びや集まりで「ページェントごっこ」をしてみたり、クリスマスの絵本を読んだりして、ゆっくりと準備を進めました。中でも「やまあらしぼうやのクリスマス」の物語に心動かされ、頑張ってみようかなと動き出す子ども達でした。

・役決め

大切な役が一人ひとりに与えられ、どの役もかけがえなく欠かせないことを子ども達に伝えました。自分のやりたい役を希望して、重なったときには子ども同士で話し合いをして決めていきます。「この役がずっとあこがれだったから」「仲良しの子と一緒の役にしたいから」「この衣装を着てみたかったから」「この役の歌を歌いたいから」一人ひとりの思いがある中、今年度はマリヤ・ガブリエル・博士・導きの星が話し合いをすることになりました。担任にできることは、言葉が足りないところを補い、子ども達が決めることを信じて見守ることです。話し合いとしてはとんちんかんと思うようなことをいう子もいます。昨日とは意見を変える子もいます。「えー、どうする?」「どうしよっか」と伺い合って話が進まない子達もいます。2日間かけて話し合いをした役もあります。自分達で決めた方法で、うらみっこなしと約束をして、くじ引きやじゃんけん、宝探しに挑みました。希望の役になれた子も、希望していた役にはなれなかった子もいます。希望した役になれた喜びを感じながらも、隣で涙を流す友だちを見て動揺する子もいました。

・練習

役が決まると子ども達は自分のしおりにマーカーを引いたり、家で読み込んできたり、張り切った様子です。友だちの分のセリフを覚えてきた子もいました。自分の希望の役にはなれなかったけれども、前向きに与えられた役を演じる子もいます。一方で遊びの時間が短いのが嫌で練習したくない!友だちとのおしゃべりが楽しくて気持ちが向かない、そんな様子もありました。けれども練習を重ねる中で、一生懸命演じる友だちの姿を見たり、普段は声の小さい子が大きな声でセリフを言っているのを聞いたり、普段は歌を歌わない子が実はとってもきれいな歌声であることを知ったり。友だちの知らなかった一面に出会い、刺激を受けて、頑張ろう!と向かっていく姿がありました。

・クリスマスを終えて

 クリスマスを終え、3学期を迎えました。子ども達の表情には自信があふれています。行事当日のやり切った姿以上に、そこに至る過程と、終わった後の日々の様子に子どもの育ちが見えてきます。今までだったら「やらない」「やりたくない」だった場面で友だちと一緒に頑張ってみようとする姿、一緒の役を演じたことで関わりが深まる姿、友だちの良さに気付いて喜んで関わり合う姿。一つひとつの姿に、クリスマスの期間を通して得た経験が生かされていることを実感します。幼稚園の日々の生活、行事での経験、すべてがつながり連続性をもって子どもの育ちがあること、いつでも神さまの導きがあり必要な経験が与えられていることを信じて3学期の保育を進めていきたいです。                              

年長担任K

けやき(年長組)クリスマスを振り返って

 保育室にページェントごっこ用の衣装が用意されて次々と手に取る子ども達。「導きの星やりたい」と一目散に手に取る姿や誘い合ってそれぞれのなりたい役になって演じる姿がありました。年少組から2年かけてクリスマスの事を重ねていく中でやっとそれぞれの役を演じることができることを喜ぶ姿に、経験を重ねて楽しみに待つことの大切さを感じました。

 クリスマスに向けて準備が始まる中、楽しみにしている子がいる一方で、みんなの前でページェントの役を演じることに緊張して「やりたくない」という子がいました。当日みんなで演じることができるのだろうかと思うこともありました。けれど、礼拝堂で練習をするようになると、初めは緊張から聖壇に上がって歌うことが難しかったAくんは一緒に歌う友だちの手をぎゅっと握りながら歌うことができるようになり、礼拝堂に入りたくないと保育室を中々離れられなかったBくんCくんは練習を重ねていくと一緒に参加ができるようになり、一人ひとりが自然とページェントへ気持ちが向いていきました。

 今回子どもたちの育ちとして一番大きな成長を感じたのは子ども同士の関わりです。初めは演じる中で困っている姿に教師が声をかけていたのが、気が付くと子ども同士で周りを見て教え合い、助け合ったりと支え合う様子が見られるようになりました。

 クリスマスは子どもたちの大きな成長にも繋がっていく大切な行事です。クリスマスを経て一人ひとり大きくなったと感じますが、今回の事だけでなく1学期から夕涼み会やお泊まり会、運動会など少しずつ重ねてきた過程があり、クリスマスを迎えられたと思っています。

 3学期に入り、子どもたちはたてわり活動が始まりました。子どもだけで異学年の保育室へ行きお弁当当番を行っています。それぞれページェントを通して得た経験が自信へと繋がり、行きたくないと気持ちを表すことなく自分の力でお当番へ行く姿があります。みどりぐみになり日々の経験や行事で得た経験をこれからの成長へと繋がっていくように教師一同で支えていきたいと思います。 

                                  年長担任A