幼稚園に見学にいらしてくださっている方々の姿をお見かけして、3年前に同じように美登里幼稚園に見学に訪れた時のことを思い出しました。
当時2歳だった娘は転居前に住んでいた隣の区の認可保育園に通っていました。
往復1時間近い送迎に疲れ果てた我々夫婦は「家から目と鼻の先にあるこの幼稚園に通えたらどんなに楽だろう……」という単純な理由から、見学を申し込みました。
近所だったため、園庭の広さはなんとなく把握していましたが、入ってみると本当に広い。
ビオトープは想像以上に本格的で、木製の遊具は地域の公園ではなかなか見かけないものばかり。
大人も思わずワクワクしてしまう空間がそこにはありました。
何より驚いたのは、緑と生き物に囲まれてどろんこになって遊ぶ園児たちの激しさ(!?)でした。
激しく遊ぶ園児たちを見て、隣を歩く夫は童心に返ったように目を輝かせていましたが、母親である私は一抹の不安を覚えていました。
「うちの子、ここでやっていけるかな?」
というのも、当時2歳だった娘の保育園での様子といえば、先生の膝に座って絵本を読んでもらったり、室内でおままごとをしたり。
基本的に先生にベッタリで、お友達関係と言えば特別仲良しの女の子1人、2人と遊んだり遊ばなかったりという程度。
大人数の集団に混じって元気に走り回っている様子があまり想像できなかったのです。
その後、紆余曲折ありつつも、めでたく美登里幼稚園という大海に飛び込んだ我が家。
「インドアで内弁慶な2歳児」だったはずの娘は入園直後から驚くほど美登里の生活にフィットし、今では「激しく遊ぶ園児代表」のようになっています。

それまでのように「外で遊ぶ時間」「中で遊ぶ時間」が決まっておらず、走りたいだけ走り回り、動きたいだけ動くことができる生活の中で、娘の体力は「無限」レベルに成長しました。
(5年間のフルタイム共働き生活を通して「体力だけは何物にも代え難い財産だ」と学んだため、この点は非常に強調したいです!)
もちろん室内遊びも好きなだけやらせてくださるので、毎日大量の折り紙や工作、お友達と共作の絵本などを持って帰ってきます。
そんな美登里の環境を娘は心から気に入っているようで「登園渋りゼロ」「休日も幼稚園に行きたがる」という典型的な幼稚園大好きっ子に育ちました。
親から見ても本当に充実した毎日を送っているのだなあとしみじみ感じます。
長々と書いてしまいましたが、何よりもお伝えしたいのは、「子どもは変わる」ということです。
2~3歳のお子さんをお持ちの方の中には、園児たちのあまりの活発さに、かつての私のように「うちの子、大丈夫かな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
「子どもが年齢と共に変わっていく」ということなんて、子育て経験者からすれば当たり前に感じるかもしれないのですが、特に我が家のように一人目育児&親族にも小さい子どもがいないという環境では、数年先のことでもなかなか想像がつかないということもあると思います。
それに加えて、小さい子どもを日中どこに預けるかというのは、子育てにおいて最もデリケートかつ重要な、それでいて正解のない問題だと思います。
そんな難しい問題と向き合いながら、暑い中お子さんを思って見学にいらしているみなさまに、最良の場所が見つかることを願っています。
そして、お子さんの居場所選びを迷われた際、我が家の娘のようなパターンもあるのだなと頭の片隅に思い出していただければ幸いに思います。
(年長組保護者M.S)