2022年10月8日土曜日。
前日までの雨が嘘のような秋晴れとなり、美登里幼稚園の運動会が開催されました。
今年は引き続き感染対策のため、午前はみどり組(年長)と、き組(年中)の2学年合同、午後からもも組(年少)のみで行われました。
みどり組はき組と合同開催になったことで、昨年までとは違い、き組の競技のお手伝いをするというミッションが加わり、さらにドキドキワクワクしている様子でした。
運動会を開催するにあたって、園長先生をはじめ、先生方から事前にこんなお話がありました。
”美登里幼稚園の運動会は、保護者の方に日頃の練習の成果を見せるためのものではありません。運動会までの過程に経験した心の動きや、その後に育っていくものを見てあげてほしいです。”
このお話がなければ、保護者の一人である私は、運動会で見たものだけが全てになっていたかもしれません。
そして、あぁ美登里幼稚園はこんな素敵な幼稚園だったな。と改めて気付かされたのでした。
待ちに待った当日、みどり組の子供たちによる”はじめのことば”で運動会が始まりました。
歌やダンスで準備運動をしたら、いよいよ学年ごとに赤組、白組に分かれて競技開始です。
き組のかけっこから始まり、卒園生による3色リレー、みどり組の大玉送り、き組の玉入れ、みどり組の親子競技の騎馬戦、き組の保護者競技、みどり組のリレー。
「あーか!あーか!」、「しーろ!しーろ!」
子供たちは学年の枠を超え、同じ色のチームを大きな声で応援します。
今年は卒園生や保護者が参加する競技も開催していただき、例年以上に盛り上がりました。
特にみどり組の親子競技である騎馬戦は、子供たちがお父さん、お母さんにおんぶされ、相手チームの帽子を奪い合います。
「あそこを狙おう!」、「お父さん、早く走ってね!」などと親子で協力する姿がとても印象的でした。
相手の帽子を取れると、子供以上に喜ぶお父さんたちもチラホラ・・・(笑)
そして、最後の競技として行われたみどり組のリレー。
この日を迎えるまで、子供たちは特にリレーの練習や作戦会議に時間を費やしていたそうです。
どうやったらバトンを落とさずにスムーズに渡せるか、コーナーを曲がるときはどうすれば早く走れるかなど。
我が家の息子もある日、どうすれば早く走れるか私や夫に聞いてきたことがありました。
息子は普段からとても照れ屋で、幼稚園でその日何をしたかすら、積極的に話してくれるタイプではありません。
ましてや運動会など、みんなに注目されることは得意ではないんです。
そんな息子が、どうすれば早く走れるかを一緒に考えてほしいと言ってきたのは嬉しい驚きでした。
その日は家族で夕食をとりながらリレーの作戦会議をしたり、運動会の話題で盛り上がりました。
本番では息子のチームは残念ながら負けてしまいましたが、息子の顔は全力で勝負した満足感に満ち溢れるような清々しい表情でした。
そんな満足感を得られたのも、運動会に向けて息子が先生方や仲間たち、そして家族と多くの時間と感情を共有し、”心が育まれたから”なのでしょう。
広報係M・H