夏休みの美登里幼稚園・お泊まり会編

おしらせ/幼稚園の生活

〜ねがい〜
○身の回りのことを自分で。分離、自立、自信を深める。
○ありのままの姿をともだちと受け止め合う。

 夏休み開幕早々の7月某日実施された、年長さんのお泊まり会における「ねがい」として、保護者会で園長先生が述べられたお言葉です。

 このお泊まり会、毎年の恒例行事だったのですが、昨今の状況により3年ぶりの開催となりました。

 ここ数年、残念ながら園で一晩過ごすことはかなわなかった先輩方からも、かわりのデイキャンプが大変楽しかったと聞いてはいたのですが、一晩親と離れて友達と過ごすこのイベントはやはり特別なもの。

 当日の子どもたちはみんな同じように大きなリュックを背負っていましたが、その表情は、期待に満ちて興奮気味だったり、不安げにママのそばを離れなかったり。当日の園は独特の空気に満ちていて、それぞれにとってこのお泊まり会が大きなチャレンジであることが伺えます。

 うちの娘も、貰ってきたばかりのしおりを広げて一週間前からうきうき準備をしていました。

 よほど楽しみだったのか、当日は、別れを惜しむ親子の輪をすり抜け、振り返りもせずに一目散に二階へ駆けていく娘。普段園バッグすらパパに持たせるくせに、あんな重い荷物、すたすた運べたんだね、〇〇ちゃん…

 そんな娘のクールな態度に一抹の寂しさと成長を感じつつ、おねしょが心配だった長男のときを思い出しながら、久しぶりに長男とゆっくり過ごすことができました。
連絡アプリにリアルタイムで配信されるお泊まり会便りが楽しい!

 今年はさすがに難しかったようですが、この夜、例年は界隈のあちこちでママ会が開催されていたとか笑。
 子どもたちもママも羽を伸ばしてそれぞれの時間を楽しむ、そんな恒例行事も復活できる日がくることを祈ります。

 逆に、自分の方が寂しくなっちゃって、園庭に覗きに行って写真を配信してくれたお母さんもいましたっけ。
 一晩我が子と離れて過ごすこの一夜は、母にとっても格別のチャレンジなのですよね。

 おりしも、7月のこの日は、コロナ感染者数が連続過去最多更新だかのカウントが始まる前日で、報道が盛り上がりをみせ始めている頃でした。このような状況下、お泊まり会の実施には先生方にとっては並々ならぬお手間とお覚悟を要したはず。
 実施を控えた7月の保護者会での園長先生のお言葉からは、このイベントにかける思いやこどもたちの成長を心から願ってくださっていることがひしひしと伝わってきました。

 自立や友だちとの特別な絆を育むこのイベントを、入園時から厳しい制約下で過ごすことを強いられてきた、今年の年長さんたちに体験させてあげられたこと、子どもたちの成長という視点を最優先に、あらゆる方策を講じてこの日を迎えさせていただけたこと、心から感謝します。

 振り返らず去っていく娘の後ろ姿を思い出しながら、いつかくる旅立ちのときには笑顔で背中を押してあげられる母でありたいなぁと決意を新たにする一夜となりました。
 そして、枝も幹も与えてたとえ切り株だけになっていたとしても、外の世界で傷ついたときにはいつでも休みに帰ってこられる、子どもたちにとってそんな場所でありたいものです。

広報班 HM