干し柿

おしらせ/幼稚園の生活

手仕事係では秋に干し柿作りのお手伝いをしました。

みどり幼稚園の秋の風景といえば、幼稚園の園舎に吊るされた干し柿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。先生方のお話によると子どもたちにも大人気のこの干し柿は卒園生が秋になると覗きに遊びに来るほど子どもたちの心に残る人気の思い出の味のようです。

それほど人気の干し柿。子どもからその噂を聞いていて幼稚園の干し柿をぜひ一緒に作ってみたいとこの時期を楽しみに待っている保護者の方もいらっしゃいました。

干し柿はお知り合いの方からの頂き物や、幼稚園の柿の木に実っているものを使い、収穫したり、頂き次第、その都度、数回に分けて仕込みました。

数にして数百個ほどあるため、毎年皮むきは保護者の皆さんに声をかけ、数個ずつ皮むきをお願いしているとのことです。今年もたくさんの有志の方が柿を持ち帰り、翌日に持ってきてくれました。みなさん忙しい中でも係を快く引き受けてくださり、そんなところにもみどり幼稚園の保護者の方々のあたたかさを感じます。

皮を剥いた柿を持ってきてもらったその日に干し柿の仕込みをします。吊るすための紐をかけていき、沸騰したお湯に浸し干す。作業は思ったよりも単純でその繰り返しです。干した後は先生方が毎日焼酎を吹きかけて美味しく出来上がる日を待ちます。

職員室のキッチンを使いながらの作業。園庭からは賑やかな子どもたちの声が聞こえてきます。先生ではなく保護者が職員室に集まって何やら作業してる様子は子どもたちも気になるようで、「何してるのー?」と聞きに来る子もちらほら。1人の女の子は手仕事の様子を見てクレヨンと自由画帳を持ってきて手仕事での干し柿作りの様子を絵に描いて見せてくれました。
柿を干し始めると「やったー干し柿だ!」と年中、年長さんからの声も。私の息子はしばらくすると美味しく食べられるようになることを知ると、食べられる日が待ち遠しく、毎日のように「柿食べられるようになったかなぁ」とつぶやいていました。

4回ほどに分けて仕込み作業をしましたが、3回目の作業をしている頃、ちょうど1回目の仕込みで作った干し柿が出来上がり、園長先生が子どもたちに配っていました。最初は数人が食べていた干し柿、子どもたちの間で瞬く間に噂は広まり、続々と子どもたちが園長先生の元へやってきます。作業をしている職員室からは園庭の階段に並んでちょこんと座り干し柿を食べる後ろ姿が見え、なんとも微笑ましい光景にほっこり。子どもたちの幼稚園生活のほんの一部ですが、そのお手伝いができてるのかな、と感じ幸せな時間となりました。

その場にいた手仕事係で出来上がった干し柿を一口ずつ試食させていただきました。一口食べてみんなびっくり、その味のなんと美味しいこと!あんなにたくさん作った干し柿があっという間に無くなるのも納得です!
沢山の保護者ののお手伝いあっての、そして先生方の毎日のお世話があっての干し柿、沢山の大人の思いと子どもたちの幼稚園での元気な声やエネルギーが沢山詰まった干し柿。だからこんなに美味しくて、卒園生や保護者まで魅了してしまうのだなと今回の手仕事を通して感じました。

(季節のてしごと係 I)