1. ホーム
  2. 『自由』を大切にする保育

『自由』を大切にする保育

 同仁美登里幼稚園では、開園当初から自由遊びを取り入れ、コーナー遊びを実践し続けています。小学校を小さくしたような教育ではなく、家庭を大きくしていくという考えを取り入れ、自由な遊びの発想を生かした活動を考え、家具などを移動して間仕切りや、数人で座り込み、遊びにのめり込む空間が作りやすいような場を考えています。そして、その“創り出す遊び“の質を追及し高めていくことが、異年齢保育の取り組みや季節に応じた様々な直接体験とが重なり合い、日常の保育を豊かにしていくと考えます。

 『自由』を大切にする保育は、けっして勝手気ままを認める、ゆるさのある放任の保育ではありません。保育者は子どもの存在や思いを愛おしみ、尊重し、子どもが自分で考え自分で動き出す時、立ち止まる時、じっと見ている時、思いをコントロールして抑える時、友だちと出会う時などを支え、子どもの成長に繋がるようにとの願いを持っています。

 子どもにとって全くの放任された環境は、不安でかえって不自由なものです。信頼できる大人との関係の中で、時間・空間・人との間のルール等のラインを示されることで、安心して『自由』になれます。保育者は子どもの成長・発達に合わせたラインを子どもにわかるように伝えます。話を聞いている時、子どもが安心して喜んでいる時、心は『自由』です。好きな遊びをしている時だけが『自由』なわけではありません。

 「隣人を自分のように愛しなさい」(マルコによる福音書12章31節)という聖書のみ言葉にたち、自分が『自由』であるためには相手(他者)の『自由』も尊重しなければいけない事を思います。置かれている社会(幼稚園や家庭)の文化やルールを守ってこその『自由』だと思います。

  社会の第一歩を保育園や幼稚園で過ごす子どもたちは、ありのままの自分を出しながら、ルールに従って遊ばなければならない事を学んでいってほしいと考えます。その中で、安定して過ごす心地よさを獲得していくことを願っています。